「お金」の格言①村上龍「お金があれば、不幸を防ぐことができる」

ホリエモン堀江貴文ライブドア元社長)逮捕から考える2〜


まず最初に断っておくが、私は良くも悪くも比較的「お金」に執着心がない方だと思う。
仕事が忙しいというのが主な原因だと思われるが、消費意欲が人一倍ないような気がする。
買い物はこないだ半年ぶりにしたぐらいだ。
最も「お金」を費やしているのは「台湾式高級マッサージ鳥来(ウーライ)」に
足しげく通っていることぐらいである。


だからそんなに大金持ちにはならなくてもいいかなーとはちょっと思っている。
ただし「お金」がない生活ははっきり言っていやだ!とはもちろん思っている。
「貧乏」ももちろんイヤだ。それにこれから結婚もする気だし、だから
やっぱり「お金」は必要だし、ないよりはあったほうがいいに決まってると思う。


そんな私が「お金」に関する数多くの言葉の中で一番好きなのが村上龍の言葉なのである。


村上龍の絵本「おじいさんは山へ金儲けに」から引用すると


「お金があるからといって、必ず幸せになれるわけではありません」


でも「お金があれば避けられる不幸は数多い」し、


「お金は、幸せになるために必要な物、知識、経験などを手に入れるのに役立ちます」


だから「お金は、あくまで手段であるけれども、とても大切なものだ」


という、いわば当たり前のことのように感じますが、
結構いい感じのスタンスだなぁ、と私は思っています。


簡単に言い換えれば、
「お金があれば、幸せになれるとは限らないが、不幸を防ぐことはできる。
 だからやっぱりお金は大事なものだ」
といったところでしょうか?


「お金があれば、不幸を防ぐことができる(可能性が高い)」
というところが一番好きなんですけどね。


これって「お金」との付き合い方が下手な日本人に、
勘違いさせずにすごいしっくりとこさせる言葉だと思うんだけどなぁ。


「お金っていうのは不幸になるのを防ぐためのものなんだよ」ってことになれば、
「お金」が「汚いもの」だという隠れた社会通念がある日本社会でも
「お金」を稼ぐことに「正当性」を与えられるし、
一方でバブルの時みたいに、使い方が分からないけれどいつのまにか
大量に「お金」を手にしてしまったときにも、
バカみたいな使い方をせずに済みそうな気がして、
なるほど、そういう捉え方があるのかって感心させられたのを覚えています。


また、同じ本の中で村上龍は、あるテレビの教育番組に出演したときのことを
振り返り、あることに驚いたと言っています。


それは、「いずれ子供が社会に出たら、何らかの方法でお金を得なければならない
ということが、親や教師の間で常識として共有されていない」ということでした。


さらに「どういう教育を受けるにせよ、どういう考え方で生きるにせよ、
いずれ仕事をしてお金を稼がなきゃいけない。それなら一番充実感を
得られることでお金を稼いだ方がいいんじゃないか」と提案したが、
あまりシンパシーは得られなかったそうです。


さらに引用すれば、
日本人は、「「お金」に対して、あるときは忌み嫌い、
あるときは金持ちが英雄になる、一貫してないし、
どうも「お金」とうまく付き合えてない気がする」
と語っているのですが、まさにその通りだと思います。


糸井重里が「お金」についてもっとちゃんと考えた方がいい、と
言っているのもまさにこういうことなんだろうな、と思います。