ゆとり世代は漫画「ワンピース」世代だという仮説

これから始まるのは、プチおっさんトークである。



「最近の若いやつらはすぐ会社をやめてしまう」



一体何故なのか?



そんな30代を中心にした中間管理職が現在直面しているであろう


ちょっとした謎を解き、自分を納得させるための一つの解釈のようなものである。



まず、ゆとり世代が「ワンピース世代」であるならば、我々30代は「何世代」なのか?


仮に30代後半を「ガンダム世代」、


機動戦士ガンダム I [DVD]

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30代前半を「ドラゴンボール世代」と仮定して話を進めてみる。


DRAGON BALL(全42巻セット) (ジャンプコミックス)

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ガンダム」と「ドラゴンボール」に共通しているものは何か?


それは、主人公を含めた登場人物たちが「絶対悪」を倒すという「共通の目的」を共有している


ということではないだろうか?


ジオン軍しかり、フリーザしかり。


これは、「ドラクエ」型のストーリーの構築という言い方も出来るかもしれない。


ドラゴンクエストIII そして伝説へ…

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ここで大事なのは、主人公たちは「共通の目的」を共有した集まりであることだ。


一方、「ワンピース」に登場する主人公たちの目的は何だろうか?


ONE PIECE 68 (ジャンプコミックス)

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実は、「ワンピース」の主人公たちは「共通の目的」を共有した集まりでは「ない」のである。


本当に「ワンピース(と呼ばれる財宝)」を手に入れて海賊王になりたいと思っているのは


実は主人公のルフィーだけで、他の船員たちは、それぞれ別の個人的な目的を持っており、


それを実現するのに、都合がいいから、ルフィーの船に「今は乗っている」だけなのである。


もちろん、「今は乗っている」だけであっても、同時に大切な「仲間」だと互いに思っているからこそ、


どのコミックスを買ったとしても、涙を流さずにはいられない感動の名シーンが一か所は必ず出てくるのが


爆発的な大ヒットの要因となっていると思うのだが、それでも、ワンピースの主人公たちの本質は、


違う目的を持った人間(?ばかりではないが)たちが「今は(都合がいいから)その船に乗っている」


という集まりである、ということに過ぎないのである。


だからこそ、そんなワンピースの世界観に倣ったメンタリティを持つ、ゆとり世代(=ワンピース世代)は、


せっかく就職して(あるいは派遣されて)新たな職場を見つけたとしても、


ちょっとでも違和感があれば「なんかこの職場、想像してたのと違うな〜、乗る船間違えたかな?」


ちょっと嫌な上司がいれば「なんか、この船長イケてないな〜、乗る船間違えたかな?」


と感じてしまい、「やっぱり新しい船探そう!」と思って後先考えず簡単に職場を去ってしまうのである。


「船長と同じ(共通の)目的を持って頑張ろう!」などと思わず、


あくまで「自分の目的を果たすのに、この船(職場)は都合がいいかどうか?」という物差し(目線)でしか


彼ら(ゆとり世代=ワンピース世代)は考えていないのである。


では、そんなワンピース世代に我々中間管理職はどう対応すればいいのか?


「最近の若いやつは厳しくするとすぐ辞めてしまうから、なるべく大目にみて甘く接してやろう」


というのが、そんな現状に対して突発的に発生する主な対応であろう。


辞められてしまっては元も子もないので、一見、正しいように思える。


でも、私はあえて言いたい。「やはり甘やかすのはよくない。厳しく接するべきだ」と。


もちろん、ただ単に厳しく接すればいいというわけではない。


まずは、コミュニケーションだ。


ワンピース世代が、こちらの(会社=船全体の)目的を共有してくれないのは、もはや、やむを得ない。


では、彼らの個人的な目的は何なのか?歩み寄ってまずは話を聞いてみようではないか?


そして、その個人的な目的を把握した上で、次に、その個人的な目的を果たす上で、


今彼が乗っているこの船(=自分の所属する会社)がどう役に立つのか?という


メリットを提示してあげることが何より重要である。


彼らは、自分の目的を果たすのに、この船が都合がいい(=役に立つ)のだと


分かってさえくれれば、実は、共通の目的を共有出来なくても、船(=会社)に残ってくれるのである。


つまり個人的な目的を達成するのにここが役立つという「メリット」を


ちゃんと提示(これがワンピース世代の飴になる)したうえで、


あくまで厳しく指導する(これが鞭)。


飴と鞭を使い分けながらも、やはり厳しく指導しないと優秀な人材は育たないのだから。


そして、これを丁寧に繰り返していけば、仮に辞めるやつが出てきても、


また新しい船を求めてやってきた別の人物によって補充していくことが出来るようになるはずだ。


これが、ワンピース世代たるゆとり世代と向き合う一つのやり方だと思う。


最後に、ゆとり世代の、とある女の子(結構美人!)からの反論も載せて


バランスを取って終わりたいと思います。


「私たちだって好きで「ゆとり教育」を受けたわけじゃない。

 
 (あなたたち)大人が「ゆとり教育」を押しつけただけじゃない。」


彼女がいっていることは至極まっとうだ。


団塊の世代の皆様、是非とも大いに反省していただきたい。


本日はここまで。


と、ここまで書いてから、こんな本が出版されていたことを初めて知った。


「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱

「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱


これは、パクッたと言われても言い訳できないな。


情弱にもほどがある。


エントリーをいまさら消すのも何なので、自分への今後の戒めの意味も込めて、


あえて恥をさらすため、これも消さずに残しておこう。


今後は、仮説を発表する前に、一度ちゃんとググってから発表するようにしよう。


中身(言わんとしていること)はやっぱり一緒なのかな?ちょっと気になるが、


とりあえず、これはいい勉強になったと自分に無理やり言い聞かせて今日は終わろう。