「北の国から」食わず嫌いを回避するため鑑賞


 →まずは一番の名作といわれているらしい「'87 初恋」
  

北の国から 87 初恋 [DVD]

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 てっきり「じゅん」と「ほたる」って恋人同士だと思ってました(爆)


 「純」の心の声「ドキドキしていた…」は当時相当流行ったらしい。


 「蛍」は(まだ)すげー良い子です。


 女の子は時に大胆なんだよなーと「れいちゃん」を見て思ったり。


 尾崎豊の「I love you」がいい味を出してます。
 

I LOVE YOU

I LOVE YOU

 


 でも、まだそんなにはぐっと来ず…


 一周して(一通りシリーズを全部見て)いろいろなバックグラウンドを知ってから

 
 もう一度見るとまた印象が違うんだろうなぁ 


 →続いて「'89 帰郷」
  

北の国から 89 帰郷 [DVD]

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 好みとしては「'89 帰郷」の方が好き。


 なかでも好きなシーンは、


 父親「五郎」が風呂に入っていて、


 息子の「純」が外で火をくべながら


 いろいろなことを告白するシーンです。


 以下、ネタばれ注意


 東京に出たもののいろいろあって疲れ果てた純は


 ある日突然、故郷の富良野に帰ってきます。


 そして数日たったある日、


 父親に心配をかけたくないと思って黙っていたことを


 純がぽつり、ぽつりと告白していきます。


 東京で宝物にしていた「泥のついた1万円札」を盗まれて


 頭にきて、我を忘れた純は落ちていたスパナで人の頭を殴り、


 警察に傷害でつかまってしまったのです。


 そして身を寄せていた東京の親戚のおじさんには


 「不良」になりやがってと一方的に罵られ、


 涙ながらに「僕は不良じゃない」と訴えていました。

 
 大事なものを取られてしまって、それで、


 その人の頭を殴って大怪我させてしまったと純が父親の五郎に告白。


 すると五郎は…


 (以下 「北の国から'89帰郷」より 台詞を引用)


 五郎「それは人を怪我さすほど、お前にとって大事なものだったのか?」


 純 「ああ」


 五郎「なら仕方がないじゃないか。


    男は誰だって何と言われても戦わなきゃならん時がある。」


 純 「ああ」


 (引用ここまで)


 感動しちまった。純も泣いてるし、俺も泣いてる(爆)


 父親とはかくあるべし(こうあるべき)、か。


 是非、DVDを借りて見て欲しい。間が伝わらないのが残念だ。


 実は、盗まれた「泥のついた1万円札」とは、


「'87初恋」のエンディングで純が東京に旅立つ時、トラックの運転手から


「これは受け取れねぇ。見てみろ泥がついてる。これはお前さんの父親がつけた泥だ。


 お前のために苦労して工面したピン札だ。俺はとてもこんなもの受け取れねぇ。


 これはお前が東京に持っていって宝物にしろ。」と言って渡されたものだったのです。


 そんなことは一切知らない五郎だが、純を理解してあげようという姿勢に


 そのときの純がどれだけ救われたことか…。


 実は、もうひとつ好きなシーンが。これはそのつながりで


 純がもうひとつ言ってなかったことを五郎に告白します。


 でも、その前に、蛍の初恋の様子を見に列車にこっそり乗り込んで


 五郎と純が2人で蛍の出歯亀をするシーンがあります。


 (以下 「北の国から'89帰郷」より 台詞を引用)


 五郎 (蛍をちらっと見た後、隠れながら)
   

 五郎「いやなことしてるな」


 五郎「こういうところが…俺には…あるんだなぁ。


    …ああ。…ああ。」


 五郎「あっ、遺伝してるから…お前(純)も気をつけろ」


 純 「わかりました」


 五郎「ああ」


 (引用ここまで)


 たぶんなんとなく、これがフリになってて、


 再び純の告白に戻ると…大ケガを負わせた告白に続いて


  (以下 「北の国から'89帰郷」より 台詞を引用)


 純 「実は、俺、ほかにも言ってないことがある」


 純 「東京で職を3遍も変えたんだ…。


    長続きしなくて…3遍も変えた。」

 
 五郎 (間があって考えてから)


 五郎「俺は昔6遍、いや7遍変わった…。


    東京にいる間に7遍変わった…。


    それは家系だ…。気にするな…。」


 純 「ああ」


 (引用ここまで)


 なんと五郎は「遺伝だからお前のせいじゃねぇ、気にするな。」


 と言って純をかばうのである。


 自分が将来、父親になって子供が悪いことをしてしまった時に、


 父親としてどう受け止め、どう接してあげればいいのか。


 頭ごなしに叱るのではなく、


 この五郎のようにちゃんと自分のことのように受け止め、


 接してあげることが出来るだろうか。


 もちろん甘やかせばいいってもんじゃないだろう。


 でも、自分の息子が本当に困っている時、


 そんな時は、ちゃんと「俺はお前の味方だ」とメッセージを


 発してあげられる父親になりたいものだと思いました。


 ということで、現時点での僕のベスト オブ「北の国から」は


 「'89帰郷」というマニアックな結論に達しました。


 取り急ぎ今日はここまで。