クレイジーへブン(垣根涼介)感想 〜備忘録〜


・予想通り今月(6月)は仕事が忙しかった


・そんな中で読んだ本


クレイジーヘヴン (幻冬舎文庫)

クレイジーヘヴン (幻冬舎文庫)


・「クレイジーへブン」の簡単な感想(ネタばれ含むので注意)


 ・読み始めたのは飛行機の中だった。
  冒頭からエロ小説っぽい感じで違和感をちょっと感じる。
  これは本当にあの映画化された名作「ヒートアイランド」を
  書いた人の作品なのだろうかか?


 ・「クレイジーへブン」とは、コカインを液体状に薄めたもので、
  それをローション代わりに使うと粘膜からコカインが摂取されて
  やばいぐらい気持ちよくなってしまうという設定。


 ・日常によくわからないモヤモヤを抱いている男と女が主人公。
  今の自分は本当の姿じゃない。
  「理想の自分(本当の自分)」と「現実の自分」のギャップに
  いらだちを感じながらもそれぞれの日常をやりすごしている接点のない2人。


 ・やがて、そんな2人が出会い、悲劇的な事件が発生する。
  しかし、その事件が2人を結びつけて離さない。
  互いに最低な人間だと相手のことを思いながらも、
  しだいにそんないびつな存在同士だからこそ感じる
  居心地の良さに惹かれ2人の親密さは増していく。


 ・小説全体のテーマとしては、
  「日常生活の中で『本当の自分』を檻の中へと閉じ込めている存在を
   『立ち塞がる枠(フレーム)』と表現し、そのフレームを超えろ!」
   という強いメッセージ性を最終的には感じた。


 ・境界線を飛び越えて走り出した主人公の2人がつかんだ自由とは?


といった感じ。まあまあ面白かったです。きらいじゃない感じ。


「クレイジーへブン」の作者、垣根涼介に関しては、
一番のおすすめは、映画化されてDVDにもなっている


ヒートアイランド (文春文庫)

ヒートアイランド (文春文庫)


ヒート アイランド [DVD]

ヒート アイランド [DVD]


これが一番オススメです。
※DVDは僕も見てないので品質保証しませんが、
 少なくとも小説は面白いです。間違いなし。


ヒートアイランド」は、
渋谷でアウトローな若者たちが知恵を絞ってお金稼ぎをするという
「ギャング」な感じのある種ハードボイルドな作品です。


ヒートアイランド」を読んで面白かったと感じた人は、
ヒートアイランド」の続編である


ギャングスター・レッスン (徳間文庫)

ギャングスター・レッスン (徳間文庫)


サウダージ (文春文庫)

サウダージ (文春文庫)


も読んでみて下さい。面白いですから。


伊坂幸太郎の「陽気なギャングが地球を回す


陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)


が好きな人なら楽しめる世界観だと思います。
是非ご一読を!


では今日はこの辺で。


失礼します。