映画「ローレライ」と「不思議の海のナディア」、映画「69 sixty


(今回の連続 飛ばし読み可)


ちょうど1週間前の土曜日、公開初日だった映画「ローレライ」を観た。
感想を先に言うと、残念ながらひいき目にみても駄作と言わざるを得ないかなーという感じ。
なにかと話題の「福井晴敏(原作)」×「樋口真嗣(監督)」だった(実は2人とも良く知らないけど)
ので期待してみたんだけど、これは失敗作かな。
たぶん原作や監督というよりは、脚本が悪い気もするけど。


というのも、前半はまだ見れるんだけど、いったん話が終わったぽいところからの後半がタルすぎるんだよなー。
後半の唯一といっていい見せ場は、ローレライに乗っている若い2人に対して艦長が下す決断のシーンだと思うんだけど、
そこを見せたいがためにあれだけひっぱられてもつらい。
宣伝のかけ方として、ガンダム好きやエヴァンゲリオン好きな人を引っ張りたい感じにしてあると
見た後で知ったんだけど、そういうの好きな人は一緒にされちゃ困るって思ったりしないのかなあ。


映像は悪くなかった。邦画の割にはスケールの大きい映画だと思う。頑張ってるなぁという感じ。
というか、個人的には「潜水艦」の惹きが強かったけど。
観ているうちに「不思議の海のナディア」を思い出したたよ。潜水艦「ノーチラス号」と「ネモ船長」。
ネモいわく「わたしを艦長と呼ぶな。この船は軍艦ではない。」とかいいつつ、
宿敵「ガーゴイル」と潜水艦「ノーチラス号」に乗って戦い続ける。ああ懐かしい。
「ナディア」はNHKのアニメも面白かったけど、小説も結構良かったんだよなー。
トータル的に「ナディア」の方が、「ローレライ」よりよっぽど深いし、面白いかった気がするけどね。


あと、せっかく第二次世界大戦の末期を舞台設定しているのに全然リアリティがないんだよなー。特に後半。
後半ってのは2つの原爆が落ちた後、第3の原爆が東京に落とされるのを防ごうとするというところなんだけど、
なんかその前で話が完結しちゃってる感じでどうにも興味を持続できなかった。
これだったら「村上龍」の「5分後の世界」を映画化したほうが(うまくいけばだけど)よっぽど面白いと思うんだけどなー。


そんな思いも手伝ってか、前から観ようと思っていた「村上龍」原作の映画「69 sixty nine」をDVDを借りてきて観た。
こちらは、個人的には全然ありでした。いいかんじです。今をときめく3人の力を借りれたのも良かったと思う。
ローレライ」にも出演していた「妻夫木聡」くん、と「安藤政信」くんの絡みも良かったし、
たぶん「宮藤官九郎」の脚本も良かったのだろう。そして気になったのが監督の「リ・サンイル(李相日)」。
村上淳」つながりも手伝って映画「BORDER LINE」をちょっと観てみたくなった。
まだ若いんですよね、この監督。今年で30歳かな。
かつて「村上龍」が「これからこの国で表現できるのは、女性や在日外国人などだけだ」みたいなこと言っていたのをふと思い出し、
そういう意味で監督にも恵まれ、現状では最高に近い映画化だったのではないか?と思う。
たぶん「村上龍」原作の映画は、あんまり「村上龍」本人が関わらない方が上手くいくような気がするので、
そういう意味でも正解だったのだろう。


まあ、結局映画は好みの問題だと思うので、
これから公開される予定の「福井晴敏」原作の2作品「戦国自衛隊1549」と「亡国のイージス」も
懲りずに観てみようと思ってはいるのだが。。。
やっぱり、原作を読まずに映画だけ観るのは止めた方がいいのかな?


今回は特にテーマもなく、これで終わり。
近いうちにちゃんとテーマのあるものを書きます。


(飛ばし読みここまで)